文字狂い

オタクにもサブカルにもなににもなれずに死ぬ

小説

平成30年のシンデレラ

今日はやけに頭痛が止まらない。小学校の理科室で見た脳味噌の模型にひびが入る画が浮かぶ。だけどあの人のために食事を用意しなければ。 城野灰音は馬鹿でかい冷蔵庫からインカの目覚めとか富良野産の人参とかを取り出した。灰音自身は普通のじゃがいもやに…

火だるま

画面の向こうからゾンビが次々とこちらにやってくる。それを次々と急所めがけて撃ち抜き殺していく。この光景を作っているのはゲームの幻想ではあるが、現実もそんなに変わらない。ゾンビを次々に撃ち抜くのはこの意識の当事者である僕ではなく、傍らにいる…

今年書いた小説を振り返る

今日はクリスマスイブだが、今年やってきたことをしこしこと報いようと思う。 mojihype.hatenadiary.com この小説は、モデルはいないけど、この人が読んで面白いようにしたいなあと思って書いた。その人は当時のフォロワーで、フルール苺をヲチした時に見つ…

小説・愛されるということ

友達とカラオケに行くと、友達が「愛している」という言葉を口にする度、「愛」という単語がべちゃべちゃに発音されてて、この人は愛に縁がないんだろうと思った瞬間、次にわたしが愛について歌うのがとても怖くなって、その日はすぐに帰った。 わたしは愛に…

あんまりにも暇すぎるのでわたしの一問一答をやる

・あなたの名前は何ですか 西の子です ・好きな雑誌は何ですか ViViが美容室史上一番面白かった ・好きな映画は何ですか まひるのほし、あと花子、が好きです ・どんな音楽を聴きますか フランツフェルディナンド、レッチリ、ゼブラヘッドをよく聴きます ・…

この記事で過去最高の傑作を残すと思う

過去最高の文章を書く前に、いつもの所感を述べる。 ランジャタイの国崎がガキの使いで七変化にて美術品を買った。そして前々から冠番組で「金がなくて市役所から差し押さえられたことがあり、一か月をスナックパンでしのいだ」というエピソードがある。それ…

あなたは軸がぶれている

「俺は思うね。勃たないことは素晴らしいんだよ。勃起するから俺たちは無力なんだ」「なんでそう思うのいきなり」「俺って無力だなって思うね」 測するに、伊藤くんは自己実現がうまくいってないんだな〜と思った。最近「新興宗教を作る!大川隆法は芸術家だ…

おもしろいひも

俺は背骨のない男。毎日レッドブルを飲み勃起したあの筋を倣って背中もピンと立つ。俺はどういう訳かモテる。モテにモテまくる。家を出たら水着ギャルがこっちにラブビームを送ってくる。俺は形而上誘いに乗る。俺に倫理がなければ、こんなやつスタンガンで…

自撮者たち リメイク

まずい、と思った時にはもう撮られていた。私がマンションの一室でシーツにくるまり、さっき公園で刈ってきて硬くなった男性器を秘部にあてがって絶頂しているところをパパラッチに撮られてしまった。 男性器の持ち主はてっぺんが禿げたおっさんで、落武者み…

私の名前はドルガバ愛子

退屈には焼きそばUFOを、憂鬱には高麗人参のよく利いたコカ・コーラを。 そういう人生だった。しかし、私の人生で退屈な日は一年に一日あるかないか。憂鬱な日は五年に一遍。いつのまにか、私の人生にはクラッシュ&ロールがあり、いかにしてそれをぶちのめ…

私のことそれでも愛してる?

ねえ、私って太ったじゃない。一か月で6キロ太ったの。わからない? なんかもうイライラが止まんなくて、手あたり次第食べちゃうの。ナチョスとかチートスとか、味の濃ゆくてご飯にでも掛けたら全然お茶漬けにでもなりそうなお菓子を最初にガツン!と食べる…

なぜ小谷野敦は痰が絡むのか

小谷野敦「蛍日和」を読んだ。あまり感想が浮かばないタイプのしっとりした文章だった。ほんとタバコを吸ってるような文章だ。タバコを吸わないと邪念が浮かんでは消える。わたしはタバコが吸えないが、タバコというのは何が正解かを見極める感性を磨くため…

小説が書けない

小説を描いてはいるけど、終わらないというか、書き足りないと思っているが、いざパソコンに向かうと一文字も打てずに時間が過ぎていく。ああしてもいいし、こうしてもいい。だけど何もしないのも手だな……と思っている。最近のわたしのマイブーム、何もしな…

干からびたへび

僕は干からびた蛇。三十代にしてもうお爺ちゃんだ。多分出世しないし、ずっと平たい道を歩いていくのだろう。 4月。かわいい新入社員が入っている。 「実は私人妻なんです」と言っていた。 僕はその子のスマホをパクって、一晩かけてスキミングした。翌日、…

春は黄色い馬車に乗って

私はオーバードーズで悴んでいた。ガタガタ震えるからだを一人で抱きしめて、死にたいなんて言うんじゃなかったと思い返す。リストカットをして、その傷口に天馬さんの髪の毛を入れて絆創膏を貼ってから、どうも死にたさが猛威を振るっていた。 5ちゃんねる…

創作してもないのに創作論

創作してない。ポエムとかは書いてるけど、便所の落書きの域を超えてない。 だけど創作論が面前にめちゃくちゃある。なぜなら、書いてないからだ。 創作論を今思いつけるだけ思いつこう。 松永天馬の話をすると、フォロワーからがっかりされるが、松永天馬に…

平凡な人間は毒親を描くことができるのか

前にツイッターでおすすめされたツイートに、検索できないくらい瓦解した断片しか思い出せないのでアレだが、要は「なんの挫折も味わうことがない、一般ピープルの奴でも、不幸な作品を書いていいのだ」というツイートがあり、いいねしたはずだが消えた。 折…

シンデレラ・ボーイに対する態度

人生なんにもたのしくないし、わたしはバカでまぬけなので、自分に意味を見出すことが難しかった。とりあえず就職したので、自分へのご褒美に何を買おうか悩んでいた。 アクセサリーを買っても、恋人から貰えないのなら一人で買ったら虚しいもんだなと思うし…

アナスイ姫

気づいたら、サラダパスタを3つ、サンドイッチを2つ食べて、その後泣きながら掃除していた。食べることはある意味敗北で、ムカつく現実を無理矢理折り込むときに食べることでフラストレーションを消化している。私は食べること以外ならパーフェクトだと思…

秋が枯れていく

台風が過ぎたら秋がやってくる。なんといってもこの秋は特別にしたい。だからわたしは自殺した。自殺したら、わたしには今までずっと子分がいたのだとわかった。子分はできそこないで、いつも私の足手まといになっていた。子分と同じ身分になった今、死ぬ前…

書くことのよろこび

書くことのよろこび、ありますか? 私はあります。ブログにせよノートに走り書くポエムにせよ、書いていくうちに自分を超えて少しだけ飛べます。書くことは発見すること、みたいなこと(意訳)を松下育男が言っていて、ほんとそうだよねと思います。 バイト…

魔力なんか要らない

今から固有名詞を禁止する。 私は自分のことをかわいそうだと思わない。なぜなら圧倒的に正しいから。ほかの人の日常を垣間見ると私くらいにおいしいものを食べていいものを愛でている人は、ローカルどころか、おそらく世界中にもいない。宇宙にもいないだろ…

ハヅキ先生の音楽教室

わたしは音楽教室のハヅキ先生がなぜかなんだかだいすきだ。大人になったらハヅキ先生の着ている服を着たいと思うし、ハヅキ先生が揃えているような絵本を買いたいと思う。 今日もスキップして音楽教室に行く。ハヅキ先生は麦茶を用意して、わたしは少し話を…