なぜこの話を書いたのかと言うと、「吃音姫」という人魚姫の現代版亜種みたいな小説を書いて、なかなか手ごたえがあったので次はシンデレラというネタで手慰みに創作できないかと思っていた。
当時はエブリスタで更新していたので、この話の次を書いていくつもりではあったが、小夏は小物のままであったほうがいいという判断から続きを書くのをやめた。灰音という名前は種村有菜の紳士同盟☩から来ているが、灰音くらいの人生が下積みにある人にちょっとくらいちょっかいだしても、なんてことないよなと思う。
何でこんな話を書いているのかというと、当時彼氏がいたことにはいたが、彼氏と結婚、出産、と考えた時に、彼氏の子供を産んだくらいで痔とか慢性便秘とかなりたくないなと本気で思っていた。それを職場の人に話すと顔面蒼白になり「好きな人の子供ならなにしても産みたいもんだよ」みたいなことを言われて、「わからん」と思っていた。
つまり、私は好きでもない人と交際して結婚するつもりでいたのだが、それが世の中の正解だと思っていた。熱烈に好きな大恋愛で結婚したら後悔するみたいな言説を心から信じていた。私はこの若造の好きなところと言ったら健康な肉棒しかないって平気で正々堂々とのたまっていた時期だと思う。
なんか、上記の理論もあながち間違いではなくて、最初はほのぼのとした恋愛であっても、だんだん、年月とともに好きが積みあがっていくもんだと思う。そういうつがいもたくさんいると思う。
それにしても、私と元彼は、セックスしか共通項がなく、それだけで2年ももったが、やっぱ喋ってて楽しくない人とはノーフューチャーだと思う。無理して合わせてくれたし、私の会話って結構チョロくて、もう純粋に肯けば成立するだけ。
その当時のセックスセックスしたプライベートがそのまま小説に映りこんでいる。私はいろんな人とセックスしたいと思わない。セックスしたらカッターで膣を切り刻みにくるような男性も結構ちまたにいるので、セックスがしたいのなら安全な男性とやるしかないのだが、TINDERでその「安全性」を担保してくれるのか私は知らない。私は28歳現在になると、会話をする目的が癒されたいからではなく、啓蒙したいというところまで来ているので、TINDERでレズということにして女友達を探すのもありかもしれない。
女の人がつくづくセックスより会話を重んじたり、セックスレスという概念があるということも、この頃切実にわかるような感じがする。恋を爆発させるのではなく、線香を燃やすように楽しみたいということだろう。
セックスがないと子供はできないのか、まだわかんないけど、次付き合うことになったら、セックスは子どもを作る時だけにしたいなと思った。そんな魂胆で付き合っていたら、イチャイチャするんだろうか。
少なくともこういう深紅的な小説は書きたくないなと思った。