文字狂い

オタクにもサブカルにもなににもなれずに死ぬ

小説が書けない

小説を描いてはいるけど、終わらないというか、書き足りないと思っているが、いざパソコンに向かうと一文字も打てずに時間が過ぎていく。ああしてもいいし、こうしてもいい。だけど何もしないのも手だな……と思っている。最近のわたしのマイブーム、何もしないけど文量は稼ぐこと。

スピリチュアル的にわたしの進路は決まっている。神の国・日本でいかに神をやり神をやらないか。それを先んずる小説を描いている。要はアイドルになる小説なんだが、これを描くと進路が決まってしまうのだなと思うと、書きたくなくなってくるのがひとつある。

スピリチュアルで守護霊と対話するが、話が嚙み合ってないことを感じる。5月のなんとも言えない時期に「この時期に野心を燃やして一文字一文字描いている作家がいるんだよ」っていう予測変換通信を受け取っていて、その時関心が小川哲にあったので、小川哲が今頑張ってるんだ……と思っていたら、最近の文芸界の動向を見ていると乗代雄介だったことがある。そういうことを守護霊はやるので信用ならない。

わたしは確実に面白いものにしか金を落とさない主義なので、乗代雄介も、よく名前を見てるし、フォローしている人もお墨付きをよこしてるんだけど、日本文学というのは、いかにわたしをがっかりさせるかに力を注いでいるので、買う気になれない。

思えば、つらいときに無理矢理描いている作家ってそのつらさが文章に反映していて読めなかったりする。嘘をつくなら、贅沢をまずやらないといけない、というのが私の持論である。だから、5月に小説を書きそうにないから小川哲が好きなんだな……と思った。一冊も読んでないけど。

思えば、わたしってかなり言及力があるらしく、そりゃさすがに私独自の悪意に対してパッショナブルに言葉を尽くして攻撃するからなんだろうな、と思うけど、ここまで言及したからには小川哲も乗代雄介も読まないといけないだろう。読むだろう。

出版社に持ち込みにいけば小説家になれるんだろうか?と思う。私の大学の部活の後輩がエブリスタで大変な功績を残しているので、それが縁で幻冬舎ライトノベルをリリースしていたが、そのためには実績というのがないといけないらしい。実績ってなんですかね。実績以外ならあります。文才とか。インビジュアルファンとか。出版社に持ち込みに行こうか悩んでます。作家になっても神になれるのかわからないけど、小遣い稼ぎにはこれしかないような気がします。

でも毎月ドトールでお茶するだけの収入はすでにあるので、頑張らなくていいし、みんなに望まれているのはツイートするガッツのような気がします。あとねえ、小説をどんなに頑張って書いてもインスタントに喜ばれないので、書いたものを出すぶんにはいいけど、これから書くってのは、やっぱわたしの心象風景がそのまま文章に現れてしまうようで、それはフェアじゃないと思いますね。

桜庭一樹の新刊の「彼女が言わなかったすべてのこと」だっけな、本があるんですが、その中で「わたしは神様みたいに次から次へと薔薇を放てるわけじゃない」(わたしの言葉でオリジナルに煮崩しましたが)という葛藤があり、あれはプロレスでいうリップサービスにあたるのか、書いてて苦しかったのか、考えています。

この小説では主人公が乳がんだったのですが、桜庭一樹乳がんだったのか、とか考えるんですけど、桜庭一樹の憑依気質を考えると、乳がんに関心があっただけに過ぎないと思います。桜庭一樹が何に憑依したか、それはわたしである(という見立て)と思っていますが、この一文で、乖離したな……と思いました。そこから、わたしの話、ではなく桜庭一樹のもどかしさに物語のたもとを広げる舵を切ったように思います。

中川くんは、さりげなさすぎるさりげなさで、小説を読んだ限りでは波間のことを思いやっているのかいないのか偶然なのか全部演出なのかわかりませんが、わたしを題材にしたのなら、甍という名前にもあるように、波間に降る雨の傘になっているのではないかと思いますし、波間にとっては中川くんはそうでしょう。だけど、さりげなさすぎるさりげなさを描く、というところがこの小説のテーマだった気がして、それを描くには桜庭一樹の体力がなかったような気がして、でもそれ(桜庭一樹が四苦八苦しながら悪態ついたあの1行)が冗談だったらどうしよう……と思ってます。

んで、それを踏まえて、わたしが小説を書くということにビビってます。最近は主人公がアイドルになって、曲リリースしたり、MV撮ったり、これからライブと握手会なんですけど、中村令和っていう王子様を立てているんですけど、それがアイドルをやる上で相方の亜依とくっついているっていう紹介のされ方で再会するみたいな韓国ドラマ風なことやってるんですけど、冥衣っていう主人公は「そうなんだ……へえ」で終わるんですよ。そう終わったら、書きようがなくて。でも私は冥衣に「そうなんだ……へえ」で諦めさせたいし、なんなら中村令和とくっつけることとか考えてなくて、これから心のどこかで中村令和に対してフラストレーションを抱いて、復讐するという筋を立てたいんですけど、こころのどこかでそれが漠然とあって、昔からあって、それを素直に描こうとすると、ツインレイが心に霞を立てていって、何を描いていいのかわからせないんですよね。

冥衣の中村令和に対する「裏切られた!」みたいな気持ちって、何を立てれば証明できるかわかんないですね。今日ドトール行って1日分贅沢したら閃きそうだけど。閃くには、贅沢しないといけないですね。たとえば髪を切ってトリートメントをしてもらうとか。手を込んだ化粧をするとか。

波間は、これから先生きてくうえで甍のことを恨んだりしないのかな……と思いました。さりげなさすぎるほどさりげないので。