文字狂い

オタクにもサブカルにもなににもなれずに死ぬ

自分には売女になる才能があると思っていた

自分には風俗嬢になる才能があると思っていた。何気ない瞬間にエロを見出し、AVを見てても自分ならここでこんな声を出すのに!と思っていたけど、なんで親に内緒とかでも風俗嬢をやらないのかと言うと、本場の人がエリートすぎるからだ。

実は水商売の人と仲良くなりやすい。私は普通の人じゃないので、そういうところで培ってきた苦労が水商売属性の女の人と話している時に活かされるのかもしれない。チャットレディになりたい時期があったけど、チャットレディというのは綿矢りさの小説で見たように純粋に「文章で相手をイ」かせる仕事だと思っていた。実際、画面の前でオナニーをするだけというのを聴いて、夢がないなあ……と思った。水商売の人は現実に対してシビアだと思う。夢があったとしても両刀使いだと思う。

私がなぜ売女になれないのかと言うと、どぶ水を啜る根性が一瞬にもないからだと思う。じゃあなんで売女になりたいんだよ、と言われたら、向いてるかもと思ったからなんですが。

出版業界はなるべく若者に夢を破れさせるために機能している機関だと思っている。だから綿矢りさを育てたし、文豪の弊害を片付けている。本当に夢を掴むのは、貧乏な人にこそ夢がかなえられるのだろうと、そういうシステムで、西内まりや中条あやみはピカピカになって、夢に飼い慣らされているので、何されてもこれをやりますみたいな根性があるんだろう、が。

坂本慎太郎は歌で「ムードがない」と言っていたけど。それは2000年代の話で、2020年にもなると「夢がない」になるんだ……と思った。夢に飼い慣らされているのもバカバカしい。ムードというのはきっと恋愛のことで、エイズが流行ったころには恋愛死ねみたいな感じなんだと思うけど、私は米津玄師を聴かずとも新譜のリリース頻度とか曲名だけで「夢に疲弊してるな」と思う。米津玄師を見ていると歌手になりたくなくなる。普通はね。米津玄師に憧れる人がいるとすれば、あまりに自分の中で野望に対する道筋を多く作りすぎているのかなと思う。夢って怖いのが、どんなに準備しても血が出る。

私は小説家になりたがっていたけど、今はそう思わない。小説家って米津玄師だからだ。野望が先行していることの愚かさを見ていると思う。そういうと、夢が潰えていくが。チャットレディになりますか?私は思うけど、みんな同じ道を歩いていると思うのね。つまり今の仕事は全部かりそめの仕事なんだよね。いつか本職が決まるよね。それを知るために占いってものがあるんだろうな。統計が。

やる気あるように生きることがすべてじゃない。ただ、今日どんなにつらくても、寝る前になったら今日はよくやったと思えるという自信くらいは必要なのかもしれない。わたしは。